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教育学部生向けに「子宮頸がん予防セミナー」
~ハタチからの子宮頸がん検診~

 10月11日、教育学部の学生向けに「子宮頸がん予防セミナー」が開催されました。茨大広報学生プロジェクトの寺﨑成美さん(教育学部2年)が取材しました。

 1011日、土浦協同病院の市川麻以子先生をお招きし、教育学部養護教諭養成課程2年生と保健体育選修を対象に、子宮頸がん予防セミナーが開催されました。この取り組みは茨城県による子宮頸がん予防啓発の活動として茨城県内の複数の大学で行われているもので、澳门英皇娱乐_澳门赌博现金网-官网での開催は今年で3回目となります。今回は青栁直子教授と同課程の4年生が本セミナーの企画?運営を務めました。

 市川先生からは、「ハタチからの子宮頸がん検診」をテーマに、病気の概要やがん検診?予防など、子宮頸がんについて基本的な部分からご教示いただきました。養護教諭と保健体育の教員を目指す学生が対象でしたが、これまでに「子宮頸がん」をテーマに学ぶ機会はなかなかなかったため、このセミナーが子宮頸がんをはじめとする女性のがんへの理解を深めるきっかけとなりました。「がん」と聞くと治りにくい怖い病気というイメージがありますが、このセミナーを通して子宮頸がんはワクチン接種、がん検診による早期発見をすることで予防や完治が可能である病気なのだと認識が改まっているようでした。

画像1 市川先生のご講演

 また、セミナーの後半にはグループワークを行い、講演を受けて「どのようなことがあればがん検診を受けようと思うか」「この講演の内容を高校生に教えるとしたら、何を伝えたいか」について議論しました。男女、所属コースを混ぜた初対面のグループが多くありましたが、それぞれの立場から考えられることを時間いっぱい議論し、最後にはTeamsを用いて全体で意見を共有していました。

画像2 グループワークの様子

講義の様子3 感想を発表する学生

セミナー担当者より

【教育学部 青栁直子教授】
 昨年は子宮頸がんのサバイバーの方をお招きしてのセミナーだったが、今年はまた違った視点の臨床医の先生をお招きした。また、養護教諭のみならず保健体育の教員もリーダーシップを発揮して性教育やがん教育を行う必要があるため、今年度は養護教諭養成課程に加え、保健体育選修にも受講の対象を拡大した。適切な行動選択ができるよう、このような内容を高校までの保健の授業で学ぶ必要があり、女子だけでなく男子にも学んでもらうことでパートナーのことも考えられるようになることが重要である。子宮頸がんの予防を啓発し、知識を身につけてもらう目的で、今後も茨城県との共催により本セミナーを継続的に実施していきたい。

【磯山小和さん(教育学部養護教諭養成課程4年次)】
 このセミナーを開催するにあたり、7月ごろから始めた事前アンケートなどの準備が大変だった。特に今年は実習や教員採用試験もあったため、スケジュールが難しかった。セミナーを終えてみて、アイスブレイクなど進行に工夫を入れたことで想像していたよりも話が盛り上がって意見交換をする姿がみられ、準備を頑張った甲斐があったと感じた。このセミナーでの学びを自分が養護教諭になった時に、子どもたちへの予防教育に生かしていきたい。

受講者からの感想

【鈴木季色さん(教育学部養護教諭養成課程2年次)】
子宮頸がんのウイルスであるHPVウイルスは、8割以上の女性が1度は感染すると聞き、割合の多さに驚いた。がんになる前の前がん病変を早期発見するためには、自覚症状がなくても定期的にがん検診をうけることが大切だと知った。どこか自分には関係ないだろうと思っていた子宮頸がんだったが、授業をうけ、ワクチン接種や検査を進んで行い、自分の体としっかり向き合っていきたいと感じた。また、教員になった際には、今日学んだ子宮頸がんについての正しい知識を子どもたちに伝えていきたい。

【アンケートより抜粋】
 子宮頸がんは世間一般に知られてるがんと異なり、主要因が判明しており且つ予防方法、治療方法が確立しているものであることがわかった。ここまで詳細が分かっているのに、まだ知られていないのは残念であり、女性のみならず男性も知識として知っておくべきものであると感じた。自分は男性で直接この病気には関係しないが、保健体育の立場から、生徒に教えるために、この子宮頸がん及びHPVについて理解していくことが大事だと考える。 

編集後記

 私自身もこのセミナーを受講し、子宮頸がんについて理解を深めることができました。「子宮頸がん」と聞くと女性だけが関係する病気であるというイメージが強く、子どもたちにも少し伝えにくいような内容であるように思います。しかし、このような病気があるということ、検診やワクチン接種によって早期発見や予防ができることを知ることは、自分やパートナーの命を守ることに繋がるため、教員自身が正しい知識を身に付け、子どもたちに伝えていくべきであると感じました。